相続でもめるのは、財産が多い家だけではありません。財産が実家(家と土地)くらいしかない場合こそ、誰が住むか・売るか・どう分けるかで意見が分かれやすくなります。また、親の介護をした人と、しなかった人の不公平感もトラブルの原因になります。防ぐには、親が元気なうちに家族で話し合い、遺言書を作っておいてもらうことが最も効果的です。
モデルケース
【例】母が亡くなり、財産は実家と少しの預金だけ。実家に同居して母を介護していた長女は「このまま住み続けたい」、遠方に住む長男は「売って分けたい」と意見が分かれました。長女は介護の苦労を分かってほしいと感じ、長男は公平に分けたいと考え、話し合いは平行線に。結局、家庭裁判所の調停を利用することになりました。
このケースは、よくある状況をもとにした架空のモデルケースです。
よくあるもめ方
| もめ方 | よくある原因 |
|---|---|
| 実家を誰が継ぐか | 住みたい人と、売って分けたい人がいる |
| 介護の負担 | 介護した人が多めにもらいたいと感じる |
| 生前の援助 | 一人だけ住宅資金などの援助を受けていた |
| 財産が分からない | 親の財産を一人だけが管理していた |
| お墓と仏壇 | 誰が継ぎ、費用を誰が出すか |
親が元気なうちにできる対策
介護をしたことを相続で考慮してもらう「寄与分」は、認められる条件が厳しく、主張しても思ったほど認められないことがあります。介護をする人がいる場合は、親に遺言書で配慮してもらうほうが確実です。また、相続開始から10年を過ぎると寄与分などの主張が原則できなくなるため、話し合いは早めに(遺産分割協議とは?進め方と協議書の作り方は?)。